余市産ウイスキーと流氷の北海道オンザロック完成のレポート
2013.2.27〜3.5
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3月2日 土曜日 指令!! クリオネを探せッ
○今朝
まずはこちらをご覧ください。
朝の7時の天気です。
ホテルの部屋から撮影
あれだけきつかった風もおさまり、青空すら見え隠れしています。
流氷は・・・・
かなり沖に流されてしまっています。
オホーツク海の海が丸見え状態です。
あれだけの風だったので仕方がありませんが、予想通りの遠ざかり具合です。
本日の予定はドライスーツを着て流氷と戯れたり、スノーシューを履いて山へトレッキングをする日。
今回お世話になるピッキのガイド、若月さんに電話でやり取りしながら、今日のスケジュールを決めていきます。
天候的には午前中が安定しているとのことで、予定通り流氷さんと遊ぶこととなりました。
予定も決まりましたので、あとは腹ごしらえ。
朝から取りすぎてしまい、バイキング形式というのはどうもいけません。
丼の上にイカ刺、生たらこ、めかぶ、青のり、松前漬をトッピング
朝食から部屋に戻って外を見ると見事に晴れています。
本当に昨晩の嵐はなんだったんだろうかと思う。
ホテルの部屋から撮影
○ドライスーツ装着
ピッキのインストラクター、若月さんがホテルまで迎えに来てくれます。
若月さんの話しでは今晩も昨晩のような嵐になるだろうとのこと。
今回の天気は巨大低気圧が2つ同時に発生していて、
この晴天はいわゆる台風の目に入ったと同じことらしいのです。
つまり、この天気図で流氷で遊べるのはとてもラッキーということ。
ホテルから車で流氷ウォークするポイントまで向かいます。
向かう先は知床のイルカホテルで、ここでは流氷ダイビングを楽しむための設備が整っています。
着くと流氷ダイビングの先輩方が用意していました。
ドライスーツは知床で3回ほど着ましたが、毎回真冬なのに汗をかきます。
その度に痩せなくちゃと一瞬だけ思うわけで・・・
昨日の嵐でほとんどの流氷が沖に流されましたが、あるポイントには踏ん張って残っているとのこと。
小さな壺のようなところで、風の影響が受けにくいところ。
確かに外を眺めるとびっしりと埋まっています。
あの嵐でこれだけ残っているのが不思議なのですが、
このあたりは、一旦流氷が接岸すると最後まで残っているところだそうです。
ダイビングの小屋からの撮影/左に堤防が見えます
テクテク流氷の上を歩いていきます。
氷が突き出たり凹んだりしているので、歩きにくいです。
いつから海の上を歩いているのかわかりませんが、気がつけば沖まで出ています。
さらに歩くと、見渡す限り流氷だった景色に海が見え始めました。
流氷とオホーツク海のコントラストがとても綺麗。
この景色を眺めていると本当に日本とは思えないくらいです。
ここで初めてドライスーツの出番です。
まだ足の届く深さですが、チャポンと入ってみます。
大きな流氷の上に乗ったり、
ビート板のようにして足バタバタしたり、
2畳くらいの流氷の上に乗って、ロープで引っ張ったり、
子供のように夢中で戯れます。
ロープで引っ張っているところ
海の底がはっきりと見えるほど透明度で、オキアミやクラゲがたくさんいます。
流氷の下にはオキアミがたくさんいます。
だから、流氷の多い年はオキアミが多いわけで、そのオキアミを食べて魚が丸々と太っていくという仕組み。
つまり、流氷の多い年=その年の魚は脂がのって美味しいということです。
これだけオキアミが多いとクリオネがいそうだと期待も膨らみます。
流氷の下の茶色いところはプランクトンのかたまり
持参した網とペットボトルでクリオネだ捕計画を発動です。
クリオネは見た目以上に大きくて光っているので分かりやすはずなのですが、
いざすくってみると大きなオキアミだったり、
光っているからすくってみるとクラゲだったりとなかなかすくえません。
クリオネは塩分の多いところにいることが多いのでおそらく海底のほうにいるんだろうとのこと。
流氷のオホーツク海は2層になっていて、上は塩分が少ない。
だから海底からかき混ぜてやるとあがってくるそうです。
オキアミは塩分が薄くても生きていられるらしく、上にウジャウジャといます。
ただ、クラゲもクリオネと同じ性質で塩分の濃いところを好むらしく、クラゲがいるということはクリオネもいるはずとのこと。
写真の右上部分に塩分の濃度の違いで混ざり合っているところがわかりますか
結論からいいますと、だ捕失敗です。
随分と粘りました。
ドライスーツを着て流氷の上を歩きだしたのが9時30分ごろ。
そして、遊び終わりドライスーツの小屋についたのが12時ごろでした。
これぐらい長い時間だと服の上から着たドライスーツとは言え、体がヒンヤリとしてきます。
それに冷たいところに2時間以上もいるわけですから、生理現象のほうが限界に近づいてきます。
団体での流氷ウォークツアーではこんなにゆっくりと流氷と戯れることはできません。
貸切オーダーツアーならではのプライベート感とマッタリ感がたまりません。
これにてクリオネだ捕は失敗という結果に、流氷様と戯れる時間も終わりました。
○GVO
お昼はウニ漁師さんが経営するカフェ。
流氷が接岸している期間はウニ漁ができないため、こうしてランチをされています。
夜はライヴハウスにもなったり、カフェバーとして地元の若者に愛されています。
目の前は流氷のオホーツク海という最高の立地で、流氷を眺めながらのランチです。
注文したのはうにパスタと塩ウニ定食。
贅沢にウニをたっぷりと使ったソース
ちょっとだけ塩漬けにしたウニ。とっても舌触りがやさしい。
北海道産のじゃがいもを使ったホクホクコロッケ
ウニスープ/底にウニがゴロゴロしています。
○午後の部
午後はスノーシューを履いて森の中を探索です。
途中、プユニ岬というウトロの街とオホーツク海を眺められるパノラマスポットがあり、立ち寄りました。
流氷もありません。
午前中にあれだけ青空だった空がどんよりとしてきました。
左の山からどんより雲が迫っています。
またまた嵐の予感。
ということなのでトレッキングは早めに切り上げることになりそうです。
知床自然センターに車を止めて、ここからスノーシューで森の中へ出発します。
森の中はもちろんトイレがありませんから、ここが最終のトイレとなります。
センターから離れ、人や車の気配が感じられなくなると、
エゾシカが木の皮を食べたあとや、
エゾシカの寝床や
クマの爪痕があちこちに見つけることができます。
ただ、徐々にですが風が強くなってきました。
肌がでている顔を覆わないと辛くなるくらいにまで荒れてきました。
そうなると自然の危険を敏感にキャッチする動物には会えません。
大鷲はこの強風を利用して風に乗って気持ちよさそう。
男の涙をさらに象の鼻がみえるところまでやってきました。
男の涙やこの象の鼻が眺められるここは夏に来ることができません。
クマ笹などで覆われているためで、2メートル強の積雪がある冬にしか来ることができません。
ここもまた冬だけ楽しめる景色です。
遠くに知床半島の先端をみることができます。
ただ、風が強くて崖から落ちそうで怖い。
センターに戻ってきたのが17時前でしたが、雪と風が強くなってきました。
天候がギリギリ持ちこたえてくれました。
左の崖に凍った滝が「男の涙」
中央に見える先端が「象鼻」/海からみると象の鼻みたいに見えるらしい。
今日一日、目一杯遊びました。
おそらく近日中に猛烈な筋肉痛になることでしょう。
本当にあの天気図でここまで満喫できるとはおもいませんでした。
今回お世話になりましたのは・・・・・
知床のガイド屋pikki

○郷土料理八重樫

ホテルに戻り冷えた体を温泉で温めます。
ホテルから八重樫さんまでは歩いて3分くらいですが、外は結構な吹雪・・・・。
わざわざホテルで夕食を食べずに、こんな吹雪の中食べに行くのは私たちだけでしょう。
それにしても午前中は晴天で、昼からもトレッキングができて、そして昨晩のような天候になっている今、
私たちにラッキーぶりに自ら驚いています。
大将と一年ぶりの再会ということですが、なんだか照れます。大将も照れてそうな素振り。
これだけの嵐のためネタがないとおっしゃてたのですが、どんなものも美味しいので新鮮な魚がなくても全然大丈夫!!。

うどと菜の花のおひたし、桜海老と

赤ホヤの塩辛

北海道産ししゃもとはじかみ生姜

てんぷらの盛り合わせ

桜えびとしらすと三つ葉のかき揚げ

おでん
八重樫さんからほろ酔いでホテルに戻り、
夜外を見ると、昨晩ほどではありませんが、今度は北風がビュービューと吹いています。
まぁ、こんなに正反対方向から風が吹くもんだなぁと感心してしまいます。
ということは今度は流氷が大接近、再び接岸していることでしょう。
そんなことを期待しつつ、私たちの濃厚な一日が終わりました。
